フローリングの耐用年数は?原状回復での取扱いや張替えタイミングも解説

フローリングが傷んできて張り替えを検討している方にとって、フローリングの耐用年数は気になるところだと思います。
この記事では、
今使っているフローリングは耐用年数を超えているのか
張り替える新しいフローリングの耐用年数はどれくらいなのか
賃貸住宅の原状回復での取扱いはどうなるのか
といった、フローリングの耐用年数に関する疑問にお答えしていきます。
ぜひ参考にしてください。
目次
フローリングの種類別の耐用年数
フローリングの耐用年数は種類ごとに異なっています。
それぞれの種類のフローリングについて耐用年数を解説します。
合板フローリング
合板フローリングは、複数の木板を貼り合わせたフローリングです。
しかし、接着剤を使用して貼り付けており、その接着剤の寿命が来ると木には問題が無くてもはがれてしまうことから、耐用年数は10〜15年と少し短くなっています。
また、傷がついても削って修理するということが難しいことからも、耐用年数は短くなると言えます。
一方で、表面材のデザインが統一的なのでデザイン性が高く、安価であることも特徴的です。
また、湿気を吸収しにくいため、床のきしみや沈みなどは起こりにくくなっています。
そして、自然の木の風合いには劣りますが、近年の技術によって人工的な雰囲気はほとんどなく、無垢フローリングにかなり近い製品も多くなってきています。
無垢フローリング
無垢フローリングは、天然木1本から切り出した板をそのまま使用したフローリングです。
加工していないため、それぞれの木の雰囲気の違いを楽しむことができる一方で、湿度や温度の影響を大きく受けるため、きしみやゆがみが起こりやすいというデメリットがあります。
しかし、接着剤を使用していないためはがれの心配がなく、表面に傷がついても削ることで綺麗な表面に戻すことができるため、耐用年数は30年ほどと長くなっています。
長く使用していく中で風合いが変わっていく様子を楽しむこともできます。
また、木の柔らかさなどを感じられ、肌ざわりが良いことも特徴です。
クッションフロア
クッションフロアはビニールで作られた床材で、デザインも機能も幅広くあることが特徴的です。
多くのデザインから好きな色や柄を選ぶことができます。
機能には、防汚性や耐水性、衝撃吸収性、防音性などがあり、使用する場所に応じて選ぶことができます。
一方で、合板フローリングと同じように接着剤を使用しているため、時間の経過と共にめくれ上がるなどの劣化が起きやすく、耐用年数は10年程度となっています。
特に水を使う場所をクッションフロアにしていた場合、めくれたところから水分が染み込み、カビなどの原因となることもあるため、張り替え時期には注意が必要です。
国が定めた耐用年数
原状回復ガイドライン
ここまでは実際にフローリングを使用できる年数について解説してきました。
耐用年数の考え方には、フローリングを資産として捉えて、使用できる年数を国が定めたものもあります。
フローリングの場合、法律では耐用年数は定められていませんが、原状回復ガイドラインには記載があります。
これは国土交通省が定めているもので、法的拘束力はないものの、不動産会社などで参考にされています。
これによると、フローリングの耐用年数は建物の耐用年数と同じと定められており、建物の耐用年数は木造であれば22年、鉄筋コンクリートであれば47年など、構造によって異なります。
貸借者の費用計算方法
この原状回復ガイドラインで定められた耐用年数は、賃貸住宅を利用していてフローリングの修理が必要となったときに、貸借者が負担する費用を考える場合に利用します。
賃貸住宅の退去の際には原状回復をすることが求められますが、床の日焼けなどの経年劣化や、家具の設置などの通常使用で出来たへこみなどは家賃に含まれているため、修理費用を払う必要はありません。
しかし、物を落として大きな傷がついてしまった場合などは、貸借者が修理費用を負担することになります。
傷のある部分が一部分のみであれば、その部分の修理費用を貸借者が負担し、耐用年数は考慮しません。
一方で、全体的に傷があり全面を張り替える場合、耐用年数を考慮して支払うことになります。
耐用年数に対して入居していた年数の割合を計算するため、修理費用を全額負担する必要はないことが多いです。
賃貸住宅で張替えを検討している方は、この点も考慮すると良いでしょう。
フローリングの張り替えについて気になる方は「フローリングを張り替えるタイミングかも?費用や方法を解説」も併せてご覧ください。
耐用年数よりも長持ちさせるためには
フローリングの耐用年数はある程度決まっていますが、扱い方によってダメージの程度も異なります。
ここでは、なるべくダメージを少なくし、長く使うための方法について説明します。
水周りに注意する
フローリングは水分を吸収すると歪みや膨張が起こるなど、水分に弱い性質があります。
そのため、水をこぼした際にはすぐにふき取ることが大切です。
また、洗面所やキッチンなどの水がかかりやすい場所にはマットを敷いたり、植木鉢は直接置かずに水受けの皿を置くなどの対策を行うと良いでしょう。
掃除をするときは基本的に水拭きはせず、するとしても固く絞って水分がフローリングに残らないようにする必要があります。
熱が直接加わらないようにする
フローリングは熱にも弱い性質があります。
また、熱が加わって乾燥することによっても傷みやすくなります。
そのため、ホットカーペットを使用する場合は下にマットを敷き、高温・長時間の使用は避けるようにしましょう。
また、エアコン暖房などで部屋が乾燥することもフローリングのダメージに繋がるため、こまめにスイッチを切るか、加湿器を使って乾燥しすぎないようにすることでフローリングの状態を長く保つことができます。
日光に気を付ける
直射日光があたることはフローリングの色が褪せる原因になります。
特に家具が置いてある場合、家具のない部分のみが色褪せて、家具を動かしたときに色ムラができてしまうことになります。
窓の近くなど、日光が当たりやすい場所の日焼けを防ぐためには、遮光カーテンやブラインドを使用するのがおすすめです。
家具を引きずらないようにする
当たり前ですが、家具を引きずるとフローリングを傷付けてしまいます。
ワックスなどで表面を保護していても傷になってしまうこともあるので、家具を動かす時には引きずらないように注意すると良いでしょう。
また、キャスター付きの椅子など、引きずることを前提にしている家具の場合は、下にマットを敷いておくとフローリングを保護できます。
また、テーブルや椅子の脚に布製のキャップやゴムなどを付けておくことも良い対策になります。
耐用年数に満たなくても張り替えを検討した方が良いケース
耐用年数はあくまで目安なので、それに満たなくてもフローリングが傷んでいて張り替えた方が良い場合もあります。
フローリングの張り替えのタイミングについて説明します。
床鳴りがする
歩いた時にギシギシと音が鳴る場合は、フローリングが歪んだり縮んだりしていることの他、その床材を支える下の構造に問題があることも原因となっていることがあります。
特に、シロアリが床下を食い荒らしていることが原因できしんでいる場合には、床以外の安全性も下がってしまうため、注意が必要です。
修理が遅れると床が抜けてしまったり、修理にかかる費用がさらに高くなったりする恐れもあるため、床鳴りがする場合は早めに専門業者に相談すると良いでしょう。
日焼けしている
日光が当たって日焼けしていると、色が変わるなどの見た目に問題が出るだけでなく、表面が剥がれてきたり、ひび割れたりといったことにも繋がります。
日焼けが目立つようになってきたら、このような支障が出る前に修理するのがおすすめです。
床の落ちない汚れが目立つ
多少の汚れでは問題ありませんが、汚れが目立つようになってきたら張替えを検討しても良いでしょう。
床の安全性を落とす汚れを放置していると大きなトラブルになることもあるため、修理を検討してみてください。
フローリングのリフォームについて気になる方は「フローリングのリフォーム費用はいくら?床材による費用の違い解説!」も併せてご覧ください。
まとめ
いかがでしたか。
今回はフローリングの耐用年数の目安と、長く使うための方法、そして耐用年数に関わらず張替えを検討すべきタイミングについてご紹介しました。
耐用年数を超えて使用していて張り替えるべきか悩んでいる、気を付けて使っていたけれど傷みがあって修理を検討している、といった方は、まずはベストリノベーションまでお問い合わせください。
状況やお客様のご希望に合わせてリフォームをご提案いたします。