おしゃれに床の間をリフォーム!伝統を重視しながら現代風なアレンジも可能
床の間とは格式を高めた客間に設けられている場所のことで、床柱や床框などで組み立てられており、掛け軸や花などが飾られています。
伝統ある建築の一つですが、近年では使われる機会がなくなったことで用途に困る人が増えている現状があります。
リフォームを行えば伝統を守りながら床の間に新たな価値を創り出すことや、時代に合わせた用途で利用することも可能です。
床の間の新たな可能性を広げるリフォームの様々な例や注意点などを解説します。
目次
床の間の役割
日本特有ともいえる床の間の存在には大きな意味がありました。
その役割を紹介します。
床の間の役割
和を重んじてきた日本の古民家には床の間が用意されていることがほとんどで、その役割は来客者をおもてなしすることでした。
壺や掛け軸などが飾ってあり、来客者には雰囲気を楽しんでもらうため床の間近くの上座へ座っていただくことが風習です。
家の中でも環境の良い客間に配置されており、日本人の生活様式の一つとして長年使われてきました。
ただし、現代ではあまり使用することがなくなり、リフォームを検討する人も増えてきています。
床の間のリフォームパターン
床の間のリフォームは主に2つのパターンがあります。
それぞれ紹介していきます。
床の間の役割を活かしたリフォーム
インテリアとしてのデザイン性にも優れるため、床の間を残してのリフォームは有効な手段の一つです。
昔ながらの雰囲気を残し、現代風のデザインとも調和する使い勝手の良い新たな空間を演出でき、色合いや装飾の種類、配置などを変えるだけでも大きな変化を感じられるでしょう。
別の役割としてのリフォーム
もう一つの手段として全く別の役割へと変更する方法もあります。
床の間はリフォームによって、より快適な空間へと変化する可能性を秘めた場所の一つです。
趣味を楽しむ場所にしたり、使い勝手を重視した作業スペースにしたりと、アイデアによって多彩なリフォームが行えるでしょう。
床の間をおしゃれにリフォームするポイント
床の間をリフォームする際におしゃれな空間を演出するポイントについて紹介します。
部屋全体のデザインを統一する
デザインを考えた場合、昔ながらの伝統を重視するか現代風にするか、ある程度の統一感を持たせることは重要なポイントです。
床の間単体だけでなく、部屋全体でデザインを検討することが良いリフォームへと繋がるでしょう。
照明やアイテムを使って雰囲気を醸し出す
床の間を残す場合には、照明や装飾を別のものに変更するだけでも全く違った雰囲気を感じられます。
床の間に使う照明と言えば和紙や竹がありますが、近年では木材や和紙の色などにも多彩な種類のものがあるため、落ち着いた雰囲気やスタイリッシュに魅せる環境など、様々な用途に対応できるでしょう。
棚をつけたり観葉植物を配置したりすることでもおしゃれにまとまります。
色や素材にこだわる
和室は伝統的にシンプルな淡い色合いでまとめられており、例えば床柱や床板に黒を基調とした色を塗るだけでも重量感が演出できます。
白やベージュを取り入れた空間であれば優しい雰囲気が感じられ、緑や青の場合には爽やかさが演出されるでしょう。
床の間リフォームの一例
床の間のリフォームで多い形の一つが収納場所として活用することです。
床の間を有効活用したリフォームを行う際の一例を見ていきましょう。
書斎にリフォーム
床の間のスペースは書斎として利用することに適しており、カウンターを置くだけでも小さな本棚が完成します。
カウンターを設置する簡易的なものなら費用は数万円で済みますが、大掛かりな撤去作業が加わった場合には数十万円かかります。
耐震強化をした大きな書斎を検討している場合には20〜30万円の予算が必要です。
書斎にリフォームを考えている方は「リフォームして書斎を作りたい!料金は?テレワークでも使える方法も」も併せてご覧ください。
押入れにリフォーム
本格的な押入れを作る場合には多くの費用が必要ですが、襖ではなくロールスクリーンを設置することで費用が抑えられます。
小さな子供がいる家庭であれば客室で遊んでいるうちに眠ってしまうことも多いため、音を立てず簡単に開け閉めできるロールスクリーンタイプがおすすめです。
襖タイプを選択した場合には襖紙を全体のデザインに合わせることでおしゃれな雰囲気を楽しめます。
和モダンの床の間にリフォーム
和モダンは和の温かい雰囲気に現代的なデザインをミックスさせたインテリアのことで、近年では年代を問わず大きな人気を博しています。
リフォームにおいては床柱がないほうがモダンの印象が映えるため撤去する事例が多いです。
費用を少なく抑えるため、色合いだけにこだわっても印象は全く違うものになります。
洋室のクローゼットにリフォーム
壁面クローゼットであれば壁面に衣類を並べて収納するため、床の間のような狭い空間でも取り入れられます。
床の間の撤去やクローゼットの設置、湿気対策、ハンガーパイプの取り付けなどを踏まえると、予算は30万円以上が必要だと考えたほうが良いでしょう。
DIYで床の間のリフォームをすることはできるか
中にはDIYで床の間をリフォームする人もいますが、万人におすすめできるわけではありません。
床の間の撤去には専用の工具が必要になる
床の間を撤去するリフォームの場合、床框(とこかまち)や床板を外すためには丸ノコやバール、ハンマーなど専用の工具が必要になり、使いかたを間違えると大きな危険が伴います。
知り合いに工具を持っている人がいたとしても、経験者でなければ撤去作業はやめることが好ましいでしょう。
慣れない作業で自らに危険があるだけでなく、余分な箇所まで壊してしまうことも考えられます。
専門の会社に依頼することが望ましい
専門知識や工具が必要なため、大掛かりなリフォームを検討するのであれば専門のリフォーム会社へ依頼することが望ましいでしょう。
自分で行うことに比べ費用はかかりますが、結果的には満足のいく結果になる可能性が高いです。
自分で行う範囲は簡単なものにとどめる
自分でリフォームする場合は棚やカーテンを設置するなど、簡単なものにとどめることが無難です。
経験者に任せたほうが良い箇所はリフォーム会社へ依頼をし、未経験者でも問題のない範囲の作業は自ら行うなど、あらかじめ線引きを決めておきましょう。
床の間のリフォームをする場合の注意点
床の間をリフォームする際にはいくつかの注意点があります。
詳しく見ていきましょう。
風水の観点では床の間をつぶすことは好ましくない
床の間は昔から神聖な場所とされており、神棚、仏壇をまつっていました。
風水の観点では神聖な床の間をつぶすことは好ましくないといわれます。
近年ではリフォームする人が多くなっており、時代の変化とともに生活様式も移り変わるのは自然なことですが、自身や家族が気にするようであれば床の間を壊すようなリフォームは避けたほうが良いでしょう。
リフォームを行う範囲を明確にする
水回りのない床の間であればリフォームの緊急性はないケースが多いです。
工事を行う範囲を前もって決めることで、期間や設計などを計画的に進められるでしょう。
リフォームを行うのであれば、目的に合った範囲の選択が重要です。
リフォームの規模によっては高額になる
リフォームでは工事の種類や規模によって料金が大きく異なるため、事前に予算を決めると良いでしょう。
リフォーム専門会社へ予算を伝えながら内容を相談することで、それが可能な範囲かわかります。
基本的には床の間を残した場合には費用は少なく、撤去すると高額になります。
予算が少ない場合には、床の間を残した上で理想的なリフォームが可能かどうか検討してみてはいかがでしょうか。
費用を抑えたい方は「リノベーションの費用を抑えるには?安くする裏技を紹介します」も併せてご覧ください。
相見積もりをとり値段や内容を比較する
リフォーム会社によって値段やサービス内容が大きく異なることは十分ありえます。
いくつかの会社へ見積もりを依頼し、内容を比較することが有効な判断材料になります。
またリフォーム方法によっては補助金・助成金対象となる可能性もあるため、事前にリフォーム会社や自治体へ相談してみるのも良いでしょう。
まとめ
床の間の役割を活かすか、撤去するかによってリフォームの内容は大きく異なります。
デザイン性を重視し既存の雰囲気を活かした方法を取り入れることや、機能性を考え収納や作業スペースとして活用することなど、リフォームの内容は多彩です。
基本的には撤去作業など、専門的な分野はリフォーム会社に依頼し、簡単にできる範囲を自らの手で行う形をとると良いでしょう。
工事の種類や規模によって料金が大幅に違うので、事前に予算を決めて見積もりを複数の会社に依頼することで費用や内容に納得のいくものが見つかる可能性が高まります。
まずはベストリノベーションへのお問い合わせをお待ちしております。