和室天井をリフォームするには?クロスの張替え・塗装の方法解説!
近年、和室からおしゃれな洋室に変えたいと考えている人が増えています。
和室をDIYでリフォームする方法は、「塗装」「壁紙クロス張り」の2種類です。
この記事では、「和室天井にクロスを貼る場合のポイント」などを紹介しますので、和室の天井クロスを変えたい方はぜひ参考にしてください。
目次
和室天井の種類
天井は和室の印象を左右する重要な部分です。
部屋の大きな割合を占める天井は、選び方1つで部屋の印象がガラリと変わります。
ここから、和室天井の種類について解説します。
格天井(ごうてんじょう)
「格天井」は、井桁状に組んだ太い角材を正方形にデザインして、その上に板を張ったりはめ込んだりしたものです。
格縁(ごうぶち)という、太い角材を縦横に組み合わせた構造の伝統的な様式で、格式の高い部屋に使われており、繊細な設えを演出できます。
天井の種類の中で、最も施工に費用がかかるタイプです。
竿縁天井(さおぶちてんじょう)
「竿縁天井」とは、平行に並べた天井板を竿縁が支える天井のことです。
昔から日本家屋に用いられた様式で、和室の天井で思い浮かべるのは竿縁天井のことが多いでしょう。
竿縁があるため、構造が複雑で、リフォームする場合は注意が必要です。
DIYするには難易度が高いため、プロのリフォーム業者に依頼した方が良いでしょう。
打ち上げ天井(うちあげてんじょう)
「打ち上げ天井」とは、天井の裏に用いる細長い骨組み「野縁」に板を押さえる天井のことです。
木材が外側にあるため、シンプルなデザインをしています。
リフォームの手間やコストがかからないため、洋室でよく採用されている天井です。
折上天井(おりあげてんじょう)
「折上天井」とは、天井の中央の部分を他の部分より一段高くして作られる天井のことです。
天井が高くなることで、部屋を広く見せる効果があり、開放感のある部屋づくりには最適な天井でしょう。
また、折上天井は間接照明を設置することで、部屋の雰囲気を大きく変えられます。
和室天井の張り替えにかかる費用
和室天井をリフォームする際の張り替え方法には「板張り」「クロス張り」「塗装」の3種類があります。
ここではそれぞれの概要と費用について紹介します。
板張り
天井の板張りの材料としては、垢材・天然木化粧合板が採用されます。
費用は1㎡あたり5万~10万円です。
天井の板張りにかかる費用は天井材によって大きく異なります。
天然木化粧合板は板張りでよく使われる素材です。
無垢材は天然素材のため、天然木化粧合板より割高となります。
クロスの張り替えや塗装よりも高額な天井の板張りも、プリント合板の採用でコスト削減可能です。
クロスへの張り替え
マンションの一室として作られる和室は、洋室との相性が良いモダンな部屋で、天井もクロスを採用する場合があります。
DIYでかかる費用は高くても1万円程度です。
天井のクロス張り替えはグレードと施工面積によって費用が異なります。
塗装
「塗装」は、ビニールクロスでは出せない質感を実現できます。
DIYでの塗装の費用はペンキ、シーラーなどを含み、5千円程度です。
塗料は3つあり、選ぶ塗料と施工面積により、費用は大きく異なります。
防カビ機能・サビ防止・消臭機能など機能性塗料は一般的なエマルションペイントより高額です。
最も費用は高くなるものの、珪藻土など自然素材を使うことで部屋はナチュラルな仕上がりになります。
DIYで和室の天井クロスをリフォームする方法
DIYで和室の天井クロスをリフォームする方法は、「クロス張り」と「塗装」の2種類です。
ここから2つの方法について紹介します。
DIYで和室の天井クロスのリフォームを考えている方は参考にしてください。
和室天井に壁紙クロスを貼る
DIYでクロスの張り替えをする場合、糊付きのクロスがおすすめです。
下記のような道具をあらかじめ準備しておきます。
- 壁紙クロス
- 脚立
- 養生用のマスキングテープ
- なでバケ
- ヘラ
- ローラー
- カッター
作業するときは、首を痛めないよう休憩しながら作業します。
【作業手順】
①そのままで作業すると糊が付いてしまうため、マスキングテープで養生する。
照明があると作業の邪魔になるため、外して汚れを取り除く。
②目透かし天井のように隙間がある場合は、パテで埋める。
③天井に壁紙クロスと同じ幅で基準線を書く。
④天井の隅からクロスを貼っていく。
⑤貼り終えたら、壁紙の中の膨らんでいる部分をハケやスポンジで伸ばし、平らになるようにし、仕上げにカッターで余分な部分を切る。
和室天井に塗装する
塗装はクロスを張り替えるより簡単なため、DIY初心者にもおすすめです。
下記の道具を準備します。
- ハケ
- バケツ
- ペンキ
- コンシーラー脚立
- ローラー
【作業手順】
①クロス張り替えと同様に、ペンキが付かないようマスキングテープで養生する。
マスキングテープで境目を覆い、その上からビニールシートを貼る。
角や隅に隙間を作らないようにする。
②照明器具などは全て外す。
③下地となるシーラーを塗る。
ローラーで全体を塗り、隅はハケを使う。
④シーラーが完全に乾いたら、1回目の塗装をする。
⑤1回目の塗装が乾いたら、2回目の塗装をする。ムラがある場合は乾いてから3回目の塗装をする。
和室天井にクロスを貼る場合のポイント
天井に貼るクロスはどのようなものを選んだら良いのでしょうか?色や質感など、選ぶクロスによって、お部屋の雰囲気はガラリと変わるでしょう。
ここから、天井のクロスを選ぶ場合のポイントを紹介します。
下地が透けにくいものを選ぶ
天井は壁と比較し下地の凹凸が目立ちやすいため、厚手のものを選びます。
薄いクロスだと照明が当たったときに眩しさが気になったりするため、注意が必要です。
柄物の場合は、エンボス加工されたクロスなど、さりげないイメージにできるものを選びます。
小さな和室の場合は白色系を選ぶ
リビングやダイニングなど人が集まる部屋で、広く明るくしたい場合、天井のクロスはアイボリーやホワイトを選ぶのがおすすめです。
黄色味を含むウォームカラーの白色は温かみを感じさせます。
天井にアクセントクロスを使う場合は壁より暗い色を選ぶ
寝室に膨張色を選ぶと天井が明るく寝付けなくなるため、壁よりワントーン暗めの色を選ぶのがおすすめです。
白色系のクロスは明るすぎるため、寝室にはあまり向いていません。
また、天井の色をあまりにも濃い色にすると、壁紙の色とのコントラストが強すぎて、天井が低いと感じることもあるでしょう。
そのため、壁紙の色とバランスの良い色選びが大切です。
畳をフローリングにしたいと考えている方は「和室の畳をフローリングにリフォーム!DIYでもOK?費用や方法を解説」も併せてご覧ください。
和室天井をリフォームする場合の注意点
DIYで和室天井をリフォームする場合は注意が必要です。
できれば1人ではやらず2人以上の人数で、安全に配慮して作業した方が良いでしょう。
和室天井のDIYでは構造をしっかりと確認する必要があり、構造を知らない状態では簡単なクロスの張り替えも困難です。
和室天井の構造と種類を確認した上で作業しましょう。
また、DIYする場合、「DIYできない場所がある」「採寸を測る」「廃棄ルールの確認」などの理解が必要です。
【DIYできない場所がある】
電気配線を触る場合は「電気工事二種」の資格が必要なため、無資格者が触った場合、法律で罰則を科せられてしまいます。
そのため、電気配線には触らないようにしましょう。
【採寸を測る】
天井のDIYでは、採寸をしっかりせずに行うと非効率な作業となり、見た目も悪くなってしまいます。
必ずメジャーで採寸しておきましょう。
【廃棄ルールの確認】
天井のDIYでは大量の廃材が出ますが、処分する場合は廃棄のルールを確認する必要があります。
廃材の種類により廃棄方法が違うため、処分方法を間違えると産業廃棄物の不法投棄に該当し、罰金を科せられる可能性があるでしょう。
DIYする場合、あらかじめゴミの処理方法を確認しておくことをおすすめします。
和室天井のリフォームを業者に頼む場合の費用
和室天井リフォームをDIYで行うことかなりの重労働であり、人手も必要です。
また、高所作業はケガの危険もあるため、DIY初心者や自信のない人は、無理せず、はじめからプロの業者に頼んだ方が良いでしょう。
上述のように、電気配線を触る場合は「電気工事二種」の資格が必要であるほか、廃材処理にも知識が必要です。
プロの業者であれば、そうした点をクリアできるため、リフォーム業者に依頼するのがおすすめです。
DIYを検討中の方でも、まずはリフォーム業者に見積り依頼をしてはいかがでしょうか?
【リフォーム業者に依頼した場合の費用相場】
施工内容 | 費用相場 |
---|---|
天井クロスの張り替え・塗装(20㎡) | 3万~5万円 |
天井ジプトーン張り替え | 3万~5万円 |
腐食による天井板交換 | 5万円 |
天井石膏ボードの張り替え(20㎡) | 10万~15万円 |
天井板張りリフォーム | 5万~10万円 |
シーリングファン設置 | 6万~8万円 |
穴あき補修 | 1.5万~10万円 |
天井解体 | 6万~9万円 |
天井の高さ変更 | 1.5万~35万円 |
天井の断熱リフォーム | 15万~35万円 |
和室の砂壁のリフォームを知りたい方は「失敗しない砂壁リフォーム!費用やDIYでも簡単にできる方法を解説」も併せてご覧ください。
まとめ
和室天井をリフォームするには、「板張り」「クロスの張り替え」「塗装」の3種類の方法があります。
DIYでリフォームする方法は、「クロスの張り替え」「塗装」の2種類のみです。
DIYは費用が安いように見えますが、重労働で人手が必要なだけではなく、材料費もかかります。
そのため、プロの業者に頼む方が仕上がりも良く、無駄なくリフォームできるでしょう。
安心して和室天井をリフォームしたいと望む方は、住宅リフォーム全般の実績が豊富で、アフターフォロー体制も整っているベストリノベーションにお任せください。